図書館戦争・マクロスF
□光の環
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ゆっくりと、でも確実に闇に飲まれていく。
周りの景色が予想以上の早さで色を失っていく。
隣に居る彼の指に自分の指を絡める。
「篤さん、手繋いでいてね?離さないでね…」
「いく?」
「何だろ?わくわくしてたんだけど…急に怖くなっちゃった」
「大丈夫だ。離さないから安心しろ」
そして―ダイヤモンドリングが現れた瞬間、繋いだ手に力が入り―…
―音が無くなった。
「――っ。」
一人になったような、けれども一つになった不思議な感覚を味わいながら、暗闇に浮かぶ光から目が離せないでいた。
二回目のダイヤモンドリングが別れを告げ、一気に光が放たれる。
「郁」
「……ぁ。」
呼ばれて初めて気づいた。
自分が泣いていたことに。
彼の唇が涙をとめるように目元に落とされる。
「感動したか?」
繋がっているのが手だけなのが寂しくて抱きつく。
「…。一つになった気がした…。」
頭をなでてくれていた手がとまる。
「ぁつしさん?」
「っ!?頼むから、それ以上可愛いことを言ってくれるな!!」
「?」
―本当に一つになりたくなっただろうがっ―
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