図書館戦争・マクロスF
□今さらな恋心
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「ああ。アンタ、馬鹿面しすぎよ」
男なら誰もが憧れ惚れてしまうだろう笑顔で彼女は言う。
「いまさらよ。今更。」
「わかってる」
顔を背けながら、出来るだけ平常心で答える。
鋭い彼女はオレの気持ちを察してるだろうに、今は気遣ってくれる優しさはないらしい。
「堂上教官と笠原、婚約したわよ」
「知ってる」
今朝、二人の指には同じ場所・揃いのリングが光っていた。
その時の二人の照れながらも、とても幸せな顔を思い出す。
もう、慣れすぎた胸の痛み。
一度だけ出会って間もない時に好きでもないのに告白した。
結局、呆れられてしまったけど。
もし、あの時本気で好きになっていたら、あいつの隣に立っていたのはオレだったのか。
「――。」
今さらだから、言葉に出来ない。
情けないが、あいつの邪魔になるつもりはない。
だから、オレの手が届かないくらい……バカな事を考えつかないくらいシアワセになってくれ。
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この気持ちに気づいた時には、君はすでに…。
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