図書館戦争・マクロスF

□あまい恋
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結婚式前夜。
新居のソファーで寄り添いくつろぐ2人。


「最後の恋になっちゃうんだよねぇ」
堂上の肩に頭を乗せ、ぽつりとつぶやく郁。

「まぁ、結婚するからな」
読んでいた本を閉じて頭を撫でてやる。

「そうなんだけど……恋はしちゃうなぁ」
「……さっそく浮気宣言か?」
「ふふっ!心配?」
郁が堂上の顔をのぞき込む。
「アホゥ!そう簡単に別のヤツに渡すか!」
郁を抱き込みながら、顔は背ける。
眉間にはいつもの皺。
その様子に郁は小さく笑い続ける。
「…なんだ?」
しぶしぶ、振り向くと甘い微笑みと目が合う。

「私、きっとずっとこれからも篤さんに恋してるから覚悟して下さいね?」

――また、負けた――
「……っ。お前も覚悟しとけよっ!」

――嫌って言うほど愛してやる――


きつく抱き寄せ耳元で囁く。
郁の反応を待たずに、堂上は自分の溶けた顔を隠すように甘いキスをする。



結婚しても恋人で――。

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