POEM

□五月雨
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春に咲く桜のように
柔らかな恋ではないと思うけど
下の名前で君を呼んでみたいな いいかな
いきなり言ったらびっくりするかな
こんなことでドキドキするのって
なんかくすぐったいよ

出会いの季節だよね春は
もうとっくに過ぎちゃったけど
君の手を握ってもいいかな いや かな
君の笑顔だけでこんな気持ち初めてで
俺ばっかハラハラして恥ずかしいな
なんだか…

君はずっこいよ小さな女の子みたいな笑顔で俺を見ないで
青空に描かれた素敵な笑顔は五月雨に薄められていく

じっとりした空気で
髪がぐっしゃりまとまんない
女の子みたい…かな こんなの
でも少しは、かっこよくしていきたいな
君に会いに行くのに恥ずかしいもの
なんだか…

窓の外は今日も雨だね
君を待たせたくなくて家を出た
まだ1時間あるけど 早く会いたい
やっぱり傘は2本のほうがよかったかな
わざとらしかったかなこんなの
なんだか…

時間になる前に雨がやんじゃって
君は何で傘持ってるの?って笑った
それが俺の淡い淡い期待だなんてわかんないよね
五月雨のついた可愛い嘘だもの

色鮮やかな花たちは五月雨色に染められて
淡い思いを育んでいく 春の恋よりも
俺ばかりがこんなにドキドキしてどうしよう

恋を知りたての少年のようで
なんかくすぐったいな

晴れた空仰いで君の笑顔は五月雨のプレゼント
空にうっすら虹が歌う あぁ恋の歌
俺ばかりこんなにも好きで好きでどうしよう

触れ合う指先は知っていたんだ
全部君のせいだよ こんなにも焦がれるのは
全部俺の気持ち 正直に言えないはにかみ顔

恋を知りたての少年のようで
なんかくすぐったいよ

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