短編
□初恋
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これほど人を愛したことはあっただろうか・・・。
これほど愛しいと思ったことは----ない。
ならば今までのは何だったのだろうか・・・?
「あーー。沖田のせいで・・・。ッチ・・・あいつサボりやがって・・・。」
土方はタバコを吹かしながら、見回りをしていた。
その煙は空へと向かう。
「・・・はぁーー・・・。」
小さなため息がこぼれる。
一人で居るとどうしてもあの銀色の髪を思い出してしまう。
そして・・・愛しくなる・・・。
「・・・って!!!」
(俺、何言ってんだ!!!)
頭を横に振る。
ふっと目に入ったのは銀色の髪、見覚えのある銀色の髪だった。
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