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□【傾けた徳利】
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『元親殿!!やめてくだされ!!ゃっ…』
久しぶりの逢瀬は、幸村を組み敷いて始まる。
たまには酒や料理をたしなみながら、他愛のない話をしてみたいものだと、幸村は常日頃考えていた。
だが、そんな幸村とは反対に、元親はすぐに幸村の腰帯をほどいて裾を捲しあげる始末。
『もっもと、親どのっ』
せっかく家臣が用意してくれた酒も料理もそっちのけ。
元親は一言も発せずに幸村を貪り始めた。
【傾けた徳利】
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