真の願い

□第15話 看病
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「あ!」


れなが何かに気づいて叫んだ


「どうした?」

「あ、アレ…」


首を動かして示す


れなが示した先には、壁に掛けられた制服だった


所々が焼け焦げていて、見るも無残な姿になっていた


「せ、制服が…何で!?」

「さっきいっただろ、腕と脚から電流が走ったって。

制服着てる状態で、そんなことすれば焼け焦げるのは当たり前だ」

「ああ…新しいの買わなきゃ…

注文しないと…電話電話…」


痛みをこらえ、ベッドから出ようとする


「―っ!!」

「…ベッドから出ない方がいいぞ」

「だって、電話しないと…」

「電話くらい後でいいだろ。

痛いだろうし、それに…」

「それに?」

「…そんな格好でベッドから出て、俺に見られてもいいのか?」

「そんな格好?」


上半身…下に着るシャツ一枚


透けていないのが不幸中の幸い、といった感じだ


毛布を自分にだけ見えるようにそっと捲ってみる


「!!」


下着姿だった


そのすぐ下からは、包帯で覆われている


「なっ…ななななななななああああ!!!!!!!!

なんで、なんで、こんな、こんな格好してっ!?!?!?!?」


顔が真っ赤になる


「―痛っ…」

「大声出すと傷に響くぞ」

「…うー…

で、でででででで、でも…な、なんで、こんな、格好…?」

「あー…それはだな」





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