真の願い

□第19章 別れと始まり
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「忘れ物はない?」

ナミネの言葉に、私は荷物の確認をした。

「うん。大丈夫。全部持ったよ」

鞄を持って立ち上がると今度はセイラが言葉を発した。

「髪が少しはねてますわ」
「え、本当?すぐ直さなきゃ…」

洗面所へ行き、髪を整え直す。
よし、これで大丈夫。

「…れな」

鏡を見ていた私に声をかけたのはウィル。

「これ…忘れてる…」

ウィルが手にしていたのは、リストレイションチェーンだった。

「あ、わざわざ持ってきてくれたの?有難う」

ウィルは小さく頷くと他のしゅごキャラたちと一緒に玄関へ向かった。

「早く早く!遅刻しちゃうよ!」

そう言って私を急かすルナ。

「そんなに焦らずとも、まだ時間に余裕あるよ」

それに答えながら靴を履いた。

「もう春とはいえ少し寒いかもしれないですから、風邪引かないように注意する必要があるですよ」

私の健康管理をしてくれているリィナはいつも、こうしてアドバイスをしてくれる。

「有難う。さ、行こうか」

私は玄関を開けて家を出た。

今日から新学期。
新六年生だ。

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