真の願い

□第15話 看病
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普段は、ベッド付近にある小さな机の上に置いている籠に、しゅごキャラたちが、各自のしゅごたまに入って眠っている


今、そこに籠はなく、代わりに水の入った洗面器


その縁にはタオル


そしてその洗面器の少し前に、五人が横になって眠っていた


「(もしかして…看病してくれてたのかな…?)」


頭の上にもタオルが乗っているわけではないことから、熱は出していなかったようだ


そうこうして、その付近を少し見てみると、青いものが見えた


なんだろう、と思って、必死に体をくねらせてそれを見ると


「い、幾斗…?」


幾斗がベッドに頭を乗せ、座った状態で眠っていた


「(無防備な寝顔…)」


暫く眺めていた


「ん…」


すると、幾斗が目を開けた


頭をそのままあげると、れなと目が合った


「……………………」

「……………………」


沈黙


幾斗が口を開いた


「…人の寝顔ジロジロ見てんなよ」

「んなっ!//そ、そんなことしてない!

というか、第一声がそれ!?」

「んぅ〜…なぁに〜?さっきから騒がしいけど…」


ルナが目を覚ました


「あっ!れなちゃん、目が覚めたんだね!皆起きて起きて!」

「…目が、覚めたのか、れな」

「もう…あたしは低血圧だって言ってるでしょう…?朝から大声出さないで…。

って、あ!よかった!目が覚めたのね、れな!」


「よかったですよ!」

「ナミネったら、れなが目を覚まさないから、ずーっと心配してて、不眠症になってたみたいですのよ?」

「な、なってないわよ!ご、誤解しないでちょうだいっ!」

「ツンデレ」

「違うわよ!!」

「(賑やかな日常…。

皆…戻ってきたんだ…よかった…)」


れなの顔にフッと微笑が浮かぶ





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