真の願い

□第16話 お返し
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「頭、少し上げるよ」


頭に負担がかからない程度に頭を上げ、その下に先ほど作った氷枕を設置する


「痛くない?」


幾斗はコクッと軽く頷く


「とにかく安静にね。あんまり動いちゃダメだよ」


再びコクッと軽く頷く


「少し眠るといいよ。熱下がると思うから…」


再び…以下略


「(小動物みたい…)

悪いけど…洗濯物干さないといけないから、席外すね。また後で様子見に来るから…」


再び…以下略



部屋には、ヨルと幾斗だけが残り、他の者は部屋を出て行った




「れなちゃぁん…」

「何、ルナ?変な声出して…」

「お腹減ったぁ…朝御飯食べようよぉ…」

「あ…そういえば、さっき朝御飯食べ損ねちゃったもんね。食べたい?」

「うん!」

「じゃあ皆、食べてて。あたし、洗濯物干さないといけないから…」

「ダメっ!ですよ!」

「ど、どうして?」

「御飯は皆で一緒に食べるですよ!それに、働く前に食べないと、倒れちゃいますよ!?」

「そ、そんなに体弱くないよ、あたし」

「でもダメですよ!ちゃんと朝御飯は取らないと!集中力も養えないですよ!」

「そうなの?」

「そうですよ!だから、食べるですよ〜!」


れなの背を押すリィナ


「わ、わかった。食べる食べる…!」

「それでいいですよ」

「あ、そうだ。幾斗は寝るからいいとして…ヨルはお腹空くんじゃない?

ナミネ、持って行ってくれる?」

「な、何であたしなのよ!?」

「……なんとなく?」

「な、なんとなくって何よ!?」

「いいからいいから。お願いね」


ヨルの分の食事をナミネに渡した


「まぁ…仕方ないわね…」


なんとか応じてくれた





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