メリーバッドエンド

□アルファ
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「よっしゃー!お昼も過ぎてちょい暑いのマシやから泳ぐぞー!」

飲み物休憩した後、ちひろに手を引っ張っられて一緒に筋を伸ばす。
男軍団はまだ傘の下で飲み物飲んでる。


「可愛らしいなぁ。ちひろって何でやる事全部可愛ええんやろ。研究して論文書こかな。」


「何処に出すんですかソレ。この年で張り切って泳いどる大人居ませんけど。ほぼ子供・・・。体型は立派な女性やのに勿体ないような・・・。」


「美夜子は普段からストレッチしてるし、和装も着て生活してるからお腹も綺麗やなぁー。」


「ちひろは女性らしい綺麗な形じゃない。私はもう少しくびれが欲しいかも?」


「雅治ー!侑士ー!言うてた勝負しよ?」


「勝負?何の勝負?」


「よし、やろか。絶対勝つから後から上がって来た俺に熱いキスしてや?」


「ブラックアウトだけは情けないきにすんなよ、忍足。」


「こっちの台詞や!」

忍足君と仁王君が背を伸ばしながらプールサイドに近づいて行く。
ちひろと一緒に後ついて行って、ゆっくり入水する。
2人はちひろの前に立って睨み合ってる。
光は私の横で肩まで浸かってる。
結構この流れるプール深いなぁ。私の鎖骨近くまである。足滑らせないようにしなきゃ。


「息止め勝負すんねん。どっちが長い事止めれるかって!光も参加する?雅治と侑士に勝ったらかっこええで〜?」


「・・・・・・かっこええと思う?美夜子?」


「凄いとは思うよ?」


「頑張ったら俺にもキスしてくれる?」


「え?!が、頑張ったらね・・・?」


「俺も参加させて下さい!!」


「あはは!ほな雅治の隣に立って!あたしがタイマー測るから!出て来たら秒数教えたるわ。」

つい勢いでOKしちゃったけど、人が沢山いるのにキスなんて恥ずかしくて出来ないかも。
体を伸ばしてる光を見てると、ちひろのカウントが始まる。
スタートの声で3人同時に水中に沈んで行く。
私なら直ぐに浮いて来ちゃうのに、地面に座るくらい沈んで凄い。


「わぁ、浮いて来ない。凄いね?」


「あたし沈むの無理やわ。」


「私も。」



「可愛いお姉ちゃん達発見!2人で来てんのー?」


「ナイスバディ!デコルテ綺麗だね。わお、それってキスマークかな?」


「あ、すみません邪魔でしたか?避けますね?」


「違う違う!ナンパだよ。ナーンパ!こんな可愛いなら今日いっぱいされたでしょ?いい男居なかったの?そのキスマークも無理矢理付けられちゃったのかな?」


「面食いかー?それか金持ち狙いー?それなら是非オレたちオススメだよ!大学の頃はミスターコンテスト優勝と準優勝の2人!今は2人でIT系の会社立ち上げて会長とCEO!しかもフリー!」


「最高の物件でしょ?遊んで気があったら付き合わない?オレはキスマークがある、可愛い黒髪ポーニーテールの君がいいな?お名前は?」


「俺は勿論、ウェーブショートの可愛い君!暇してたらどう?レクサス乗ってきたからドライブでも?車で来たの?」

なんぱ?!ど、どうしたらいいの?!
前にナンパされた時は桜が居て追い払ってくれたし。
ちひろに助けの視線を向けると変わらず水面と携帯見つめてるし。


「ポーニーテールのお姉ちゃん!聞いてる?」


「わ、ビックリした!何?誰?」


「ナンパ☆聞こえてなかったかな?どう?カッコイイってさっきも女の子からナンパされたんだけど?」


「ナンパ?悪いけど他当たって貰ってええかな?あたし、年収1億以下の男には興味無いの♡この首元のマーキングも指輪も見えへんの?」


「あっはは!お姉ちゃん面白いね?関西の人?1億なんておじいちゃんしか居ないよ!車?レクサスの新作買ったんだけど良かったら乗って帰らない?恋人とレス気味とか?なんなら、ワンナイトラブでもしちゃう?」


「れくさすー?それ高いん?聞いた事ないなー。お仕事何してんのー?携帯カバーヴィトンって事は少しは稼いでるんかな?恋人も性欲も残念ながら、満たされてるわ、ごめんな?」


「あらあら!金持ち狙いか!カバーまでよく見てるね?連絡先交換してくれる?こーみえて、IT関係の会社の会長してまっす!1回くらいど?」


「はぁ。諦めへんの?そーなんや?なんて会社?」


「会社名?ナナイロだよ!」

ちひろ、大丈夫なの?!普通に話してるけど!!
おっぱらわないと!仁王と忍足君が見たら怖い。


「聞いた事ないなー?新しいんかなー?カタカナって時点で日本のやつやろうけど。ごめんな?あたし箱入り娘やから、なんにも知らんの。プールも貸切以外初めてやからさ?」


「まじ?逆玉の輿??いーじゃん!なんなら、囲ってよー!」



「ーーっぁ!無理や!はぁーしんど・・・。」


「あ?何この男?邪魔じゃね・・・」
「ひーかーる!お疲れさん!なぁー?光?ナナイロって会社知ってる?つーか、日本株?レクサスって車知ってる?光と今日乗って来たポルシェの新車より、高いのー?」


「ちひろちゃん?!?!(いきなり抱きついてなんですの!胸押し付けすぎです!!)」
(ええから話合わせて、ウザイナンパや。)


「何?それがキスマークとかの彼氏?それかナンパ捕まえたやつ?そんな奴よりオレたちの方が良くね?チビだしな!」


「美夜子。」


「ん?、んんっ!!」

ぼーっとやり取りを見てると光に腕掴まれて、強引にキスされる。


「俺に聞くってことはIT系統の会社やな?知らんって事はちっさい会社なんやろ。名前も日本語の時点でお察しやな。レクサスもピンキリやけど、俺のポルシェは3億ちょいのやつやけどなー。ちひろちゃんに、ちゃーんと朝つけたったキスマークもマーキングも、2億の指輪もスルーしとんの?コイツら。・・・で?俺の女達になんか用なん?君ら。」


「ぐっ・・・。ホントかよ?!顔は良いかもしんねぇけど、どうせ親の金とかだろ!そんな首元にでかい噛み跡付けて、可哀想じゃん!箱入り娘らしいし、DVしてんじゃね?!」


「ZHH、その他子会社の代表取締役やけど。財前光。IT系なら聞いたことくらいはあるんちゃう?信じれんなら免許書でも出すけど。」


「ZHHって、海外でも人気な会社じゃん。まじかよ・・・。」


「これ以上俺の女に突っかかってくるなら、携帯1つで君らみたいな会社の株全部買い占めて潰す事も出来んねんけどどないする?」


「DV?別に何言うてもかまへんけど、人を貶す人間にホイホイ着いていく人間よりはマシやと思うなぁ。潰す?光。」


「ええよ。携帯取ってこよか?それか、ちひろちゃんのその携帯貸してくれるんなら、直ぐにログインして、ハッキングでもして10分もあれば潰せれるわ。」


「ま、まじっぽいぜ、おい。」
「・・・だな。・・・か、帰ろうぜ。」


「そうだな。無理に絡んで悪かった・・・。プールから帰るから、潰すのはやめてくれよ!」

焦った顔して男の人達がプールから上がって更衣室に走っていった。
それを見届けてちひろが光から離れた。
こんな対処法もあるんだ・・・ちひろ凄い。

と同時に忍足君が浮かんで来た。


「侑士!」


「ん、お?なんや?俺負けたのにキスしてくれたん?優しいなぁ?それか単にお口寂しかったんかな?ちひろちゃん?」


「寂しかった♡侑士は6分20秒な!光は3分2秒やったで!」


「まだまだやな。」


「・・・権力は権力にこうかばつぐん、ってね。」


「光?何のこと?」


「何もあらへんよ。」


「あーー。ゆーしも雅治も何でそんなにかっこええの〜。」


「仁王まだ沈んどるけど。どないしてん急に。ちひろに愛情もろとるからそらかっこよくもなってまうわ。」


「えへへ。好き。愛してる!あ、そうや。ゆーしってさ、年収ってどのくらいなん?」


「俺も愛しとんで、ちひろ。俺の年収?珍しい事聞くやん。そやなぁ、一昨年は5億ちょいやった気がする。去年は見てへんねん、堪忍な。仁王なら全部知っとるけどどないしてん?」


「んーん。特になんでもない。お金はあるのに、貸切にせんとこーやって、皆に見せれるのも好きやなって♡」


「貸切て。跡部や無いんやから。風呂なら貸切やけどな、いつも。独占的やなぁ。可愛ええなぁ。やっぱり論文書こかな。」

ちひろはまた忍足君とキスしてる・・・。
ナンパされたから直ぐに2人呼ぶのかなって思ったのに違った。
なんでだろって考えてたら仁王君がゆっくり上がってきた。
ちひろは忍足君に引っ付いたまま、仁王君の頭を撫でに行ってる。


「おかえり、雅治。雅治は、7分6.5秒!」


「仁王君だけ小数点言うの?!忍足君上がったのに続いて上がって来なかったね?目瞑ってたのかな?」


「よし、バッチリやのぅ。」


「雅治の時間、あたしの誕生日やから!6.5秒!侑士が上がる頃には時間過ぎてたからまだ潜っててんやろ?」


「正解ナリ。ちひろちゃん、ご褒美のキス、お願い致します。」


「目瞑ってよ?いつもあけてんやから!」


「嫌じゃ。ちひろの可愛い顔見ながらしたいぜよ。」


「ん、んんっ、!こらぁ、雅治からしたらご褒美やないやんか♡」


「ちひろは外では恥ずかしがってそんなにさせてくれんきに、人前でキスするのがご褒美じゃ。」

何回かちひろに口付けた後仁王君と忍足君はちひろの頭を優しく撫でてる。
さっきはビックリしてて何も思わなかったけど光に俺の女って言われちゃった。
照れるけど凄く嬉しかったな・・・。
まさか言わせる為に手の凝った芝居したのかな。だとしたらホントすごい。
にしても、5億円って・・・数字にするとなんか凄すぎてよく分かんないな。
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