メリーバッドエンド

□捨てれない貴方
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「ちひろ、おはよう。」


「んれ??千里、おは・・・よ??」


まだ覚束無い脳味噌で、昨日の一日を思い返す。
朝起きて、侑士が作った朝ご飯食べて、新しく出たホラーゲーム雅治と侑士と三人でして、あたしが怖くてビビってたら、両隣の獣達に、失神するまで犯された。


「ごほんっ。」


「あ、わ、服、あれ、着てる・・・、雅治・・・は?侑士・・・は?」


「ちひろ、お前さん達、とうとう三人で、ヤってもうたたいね。」


「せっ千里・・・??な、なんのこと・・・?」


「俺が気付いて無いとでも?ちひろの服を着せたのは俺。いつもより、異常な数のキスマークと噛み跡と手形、首絞めの痕。」

にっこりと微笑む千里の顔がめちゃくちゃ怖い。
ばれた、やばい、めっちゃ怒ってる。ほんまに、やばい。
昔から三人の中で一番怒らず、あたし達の仲を上手く保ってた、人間。
あたしの体を凄く気にしてくれてた人間。
千里が怒ってる所を見たのは、これだけ一緒に居て、数回。
雅治と侑士と三人で付き合ってる事は全然許してくれてるけど、三人ではするなと昔からうるさく言われとった。
それは嫉妬とかやなくて、侑士の異常程な暴力的な愛情表現を知ってるから。
殺されるから、やめろって、言われてきた。


「ゆ、侑士も!雅治も!悪くない!あたしが、悪いねん!だから、千里!二人のこと・・・!!!!」


「ちひろが一番知っとるはずやろ?侑士の異常さ。昔から嫉妬されて、どれだけ首絞められて、失神ばさせられて傷付けられて来たと思っとるんたい?何回病院に運ばれた?・・・俺等も良く首絞められて失神させられて、傷付けられて来たけど、ちひろは女。体力も力無いのに、殺されるってあれだけ昔から、口酸っぱくして言うとったのに。」


「ごめん、なさい・・・。あ、たしが、望んだことやの!や、から、責めるなら、あたしを、責めて!お願い・・・。お、こらんといて・・・。」


「ちひろ、そんな怯えた瞳ばせんでよか。俺は、こう言いたかよ?」

ベッドがギシリ、千里の重みで悲鳴をあげる。
大きい手があたしの耳元の髪をかきあげる。
ふわふわとした千里の髪があたしの頬に触れる。
同時に千里の唇もあたしの耳に触れる。


「せん・・・り?」


「俺も、混ぜて。」


「ほへ?」

予想外の言葉に素っ頓狂な声が出る。
怒られるじゃ、すまへんと思ってたから。
幼馴染の中で一番優しいけど、怒らせたらあたしでも千里の事は止めることが出来へんかった。
雅治と侑士が、あたしの事いつもより酷くマーキングして、傷付けて、失神させて、入院せなあかんくなった時に、病室で雅治と侑士の事ボコボコにして、あたしが泣き叫んで、やめてって抱きついて止めても、千里はやめてくへれんかって、骨も折られて、そのまま雅治も侑士も入院してしまった。


「やけん、俺も混ぜて?」

艶やかな声音と、鍛えてしっかりとした指があたしの太腿へとおろされる。


「わ、ちょ、千里・・・なにすんっっ!」

唇を塞がれて、もう片方の手でベッドに押し付けられる。
侑士とも、雅治とも違う、乱暴なキス。
強引にあたしの口内を荒して、唾液が口の端を伝う。
苦しいと、胸元を叩くと、とろんとした表情であたしを見つめる。


「不安ばならんでよかとよ。もう、侑士と雅治のこつ、病院送りになんち、せんきに。大丈夫。・・・やけん、コレで許しちゃる。」


「あ、かっ・・・ん・・・!!」


「昨日も、三人でしたとね?太股のとこ、凄い濡れとうよ。まだ、キスしかしてないのに。・・・あれ?コレはよく知る匂い。」

あたしに見せ付けるように、千里は自分の左手についた体液を匂う。
ニヤリと笑って、またあたしの耳元へ口を近付ける。


「ぁ、っ・・・!!」


「どっち、の、精液?ああ、どっちもか。」


「待って、待って、千里・・・んん、ふふ!!」

あたしの言葉は聞いてくれんと、激しいキスが再び襲う。
まだ、昨日、というか朝までしてたんやから、敏感で、身体が震える。


「俺のも、食べて?」


「ちょ、あ、そっ!!んな、いきなり、おっきい、の、はいらっっ!!!・・・んぁぁ!!」

いきなり下着をずらされ、腰を持たれ、一気に貫かれる。
身長もあるんか、千里のが、一番大きくて、頭が真っ白になる。


「んーっ、むぞらし、か、・・・そんな、褒め言葉、出そ、やば・・・。」


「ぁ、ゃ、い、きそ、いや!ぁ、♡」


「ここ?いくらでも、突いたる。何十年分の、愛情、受け取り。」

ガチャ・・・・・・。
最悪の展開で雅治の部屋の扉が開く。
右頬が真っ赤に染まってた、あたしの愛しい人。


「ぁか、っ、ん、・・・イッ、く、まさ、はる!!!!」


「っ、あ、こら、ちひろ、俺を咥えながら、他の男、呼びなさんな、っ!!」


「・・・・・・プピ。はぁ、どっちが、他の男なんかのぅ。」

ぬるりとあたしの下腹部から、大きいのが抜ける。
どろり、不穏なものが布団に垂れ落ちる。
あたしの顔には、涙と、不思議と微かな安心と優越感。
千里もあたしの事愛してくれてるけど、昔から一歩引いてくれてて、キスしかした事無かった。


「まさ、はる・・・、ふぇ。」


「これ、ちひろ、泣く事なかとよ・・・。」


「ごめん、ごめん、あたし!!雅治、あたしのせいで、千里に、殴られたんやろ・・・。大丈夫なん?!」


「ちい。お前さん言うてたことと違うじゃろ、ちひろ、泣いとる。」


「ん?・・・あ!すまんたい!言うの忘れちった!愛しとるよ、ちひろ。俺の童貞貰ってくれておーきに。」


「そういう問題じゃなか!」


「ま、雅治、ほっぺた、真っ赤・・・!手当せな!!」


「あぁ、別に痛くないから気にせんでよか。脳味噌も揺れとらんし。加減してくれたんじゃ。」


「・・・ってよ・・・。」


「「・・・ん?」」


「怒ってや!あたし!!んんっ!!」

涙ながらの訴えが、雅治の口付けで消える。
一番優しい口付け。
泣きそうになるくらい、弱々しい、口付け。


「ちひろ、お前さんが望んだんじゃ。四人で居たい、って。何を贅沢に怒ってじゃ。襲っての間違いじゃろ。」


「あっはっは、違いないたい。」


「ちいは、ほんに怒ると怖か。俺が唯一勝てん、怖い存在じゃけん・・・。侑士がまだ目覚めん。」


「あー、顎ばどついたからかな?まー、侑士には妥当たい?不眠症なんたい、寝かしとけ。それに、今来たら三人で襲う羽目になるとよ?」


「さささささんにん?!どゆことよ!雅治!!」


「・・・言うたじゃろ?ちひろ、お前さんが望んだんじゃろ?四人で居たいって。」


「それは・・・望んでたけど・・・。」


「なら、ちいも、入れたらな。俺をまだ、蝕むのは、ちいも居らんことじゃったんかもな。」


「え・・・?」

譫の様に雅治が話し出す。
あたしの事をしっかりと抱き締めながら。
悲しそうに、でも、声音はどこか安心してる様な、あたし達にしかわからん様な感情で。
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