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□音楽室で(後)
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その日。ツナは風邪で学校を休んだ。
【音楽室で(後)】
音楽室に獄寺と入って来た時、オレは逃げられないようにドアに鍵をかけた。
教科書を近くの机の上に置いて、獄寺に近づく。
「他のやつは理科室に行ったのな」
獄寺は眉をひそめて、オレの言った言葉を、理解出来ていない様子だった。早く犯したいと口先は上がり、鼓動が高鳴る。
今すぐにでも抱きたい衝動を抑えて、獄寺を少しいじめてみることにした。
音楽が理科に変更になったことを言うと、
「んでてめぇはオレと一緒に音楽室に来やがるんだ!だったら変更になったこと言えっつの…!」
なんて言われた。
そんなの決まってるだろ。
獄寺と二人きりになるためだ。
教室を出ようとした獄寺。
「ははっ!せっかくだからいいことしようぜ獄寺…」
静かに獄寺に詰め寄る。
「は!っな、てめ…!」
鍵がかけられていることに気づいたみたいだな。
「っ!?」
「な?獄寺…」
逃げ場なんやらねぇ。
「こんの野球バカッ!ハメやがったな…!」
「オレ5時間目が音楽なんて一言も言ってないぜ?遅刻して学校来た獄寺が悪い」
そう言って無理矢理獄寺の唇をふさぐ。
「っん…!」
最初は触れ合うだけのキス。
「はなっ…!!」
離せって言おうとしたのな、たぶん。獄寺が話そうと口を開いた時、迷わず舌を入れた。
「っ…ん」
甘い獄寺の吐息がオレを煽らせる。奥へと逃げる舌を絡ませ、引っ張り出し、激しいキスを求めた。
「はっ…ん、っ!」
獄寺の抵抗する力はだんだん弱くなり、終いにはズルズルと壁に背を任せたまま沈み込んでしまった。
一端、唇を離す。
獄寺の顔は耳まで真っ赤。浅い息。うるんだ瞳。抵抗する際、乱した制服から見える鎖骨。全てが誘惑する。
弱々しい獄寺を立ち上がらせ両手を壁につけさせた。
「はぁっ…」
舌は耳を侵し、左手は服をまくり上げ、胸の突起をいじり、右手はベルトを外しにかかる。
「ぁ、…はっ…て、め…こんなとこでも、盛ってんじゃねぇよ…!」
頑張ったのな、獄寺。振り返ってオレを殴ろうとした。
けどその前に、オレは獄寺自身を握った。
「ひぃ…っ」
小さく叫んだ。
4階の一番奥の教室だと言えど、いつ人が来てもおかしくない状況もあってか、声を殺しているみたいだった。
そんなんじゃ、叫ぶほど声出させたくなるだろ…。
「声、出せよ」
獄寺の耳元で言う。
その間も獄寺自身は握ったまま。獄寺は黙ったまま。
左手は突起から離れ、獄寺の細い体を這い、下着ごと制服を下ろした。
堅さを持った自身は既に先走り濡れている。吸い寄せられるように強弱をつけながら揉めば、直ぐに手は濡れ、水音が耳につく。
抵抗していた獄寺だったが、逃げ出すことを諦めたのか自身に与えられる快感に流されてか、先ほど振り上げられた腕はオレの首にまわされていた。
「ぁぁぁあっ…」
先を爪で弾けば獄寺はオレの手の中で射精を果たした。
白く汚れた手をわざとゆっくり舐め上げる仕草をとると、真っ赤な顔して獄寺が睨む。
何か言おうと開いた口に、また舌を忍ばせた。