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□音楽室で(後)
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学校で無理矢理獄寺を襲うのには理由があった。
今朝、獄寺とツナが学校に来ていないことに気づいて、それからSHLの時にツナが風邪で休むっていうのを知った。獄寺、絶対ツナん家に居るなって思った。いや、決定着けられた。

獄寺がツナを慕ってるってのは知っている。
けど、それでも獄寺がオレ以外のヤツと、オレの知らないところで一緒に居るってのが嫌で。

そんなことにさえも、醜い感情を持ってしまう自分自身に呆れる。

こうして乱暴に抱かれて乱れている獄寺がすげぇそそるなとか、力が入らなくて抵抗出来なくて、けど身体は素直に反応してて、涙目になってる表情が可愛いとか、もっとめちゃくちゃにしてやりたいとか。

感情は途切れることなく、オレの中を駆け巡る。

……誰にも渡したくない。
……誰にも近づけたくない。


ただただ…独占欲が強くなるばかり。





精液のついた手で蕾を刺激する。
触れただけでびくん、と身体は波打つ。一度、果てた獄寺の身体は普段より敏感になっていた。

「あぁっ……ゃまも、とっ」

いきなり指を3本も入れられて驚いたらしい。

狭いそこに無理矢理。獄寺の白い液体によって滑りが効いてくると、間もなく柔らかさを持ち出す蕾。指をばらばらに動かかすが直ぐに、もの足りなさそうにひきついた。


今にも崩れ落ちそうな獄寺の細い腰を掴んで、何も言わないまま質量を増した自身をあてがい、獄寺の中にいれる。

「あぁっ…ん、、んん」

獄寺は自分の手で口を抑えて、声を出さないようにしていた。

「いつまでそうやって、声、抑えてられっかな?」

繋がったまま耳元で言う。

「…て、めぇ…っはぁっ」
「っ………くっ」

覗いた獄寺の表情が、更に余裕を奪う。苛めたい、なんて欲よりも、早く達したい興奮が勝っていった。



激しく腰を揺らしはじめた。
声を抑えることが出来なくなった獄寺も、ここが学校であることも忘れ喘ぎ始める。


「はぁあっ…んで、激しっ…んぁあっ!」
「……っ」

強弱なんてつけずに、体に染み込んだ感覚が獄寺の一番感じるところばかりを突く。


「や、ま…っあぁあぁあっ」

オレが絶頂を迎える前に、獄寺は2度目の射精を果たして、意識も朦朧としていた。


「ぁ、ぁあっ、ん…!」
「獄寺…っ!」

獄寺の中に精液を放つ。
ドクドクと脈打ち、息は乱れ、汗が背筋を伝った。





行為が終わったころには5時間目の終わりを告げるチャイムが鳴っていた。
獄寺の服を整え、抱き抱え、音楽室を出る。
シャマルのところに運ぶ間に、獄寺は眠りについてしまった。

保健室には誰も居なくて。獄寺をベットに寝かせた。
その横で椅子に腰掛けながら眠る獄寺を見つめる。


ほんとはこんな風に抱きたかったわけじゃない。
込み上げた感情にただ流されて……。


自分の心の狭さに苦悩する。




「こら、野球バカッ…」
「んあ!?」

保健室に来てどれくらい経っただろうか。突然耳に入ってきた獄寺の声に意識が掴まれた。

「てめぇは手加減って言葉をしらねぇのか…!?」
「ご、ごくで「なっ!?もう放課後じゃねえか!!ったく、10代目のお宅にお見舞いに行くぞ…っ!」
「ちょっ…獄寺っ!」

そう言って保健室を出ていってしまう獄寺を追う。

謝るタイミングをすっかり外してしまった…。





コンビニに寄ってプリンやらゼリーやら買ってからツナの家に向かった。

「獄寺くん、山本もわざわざお見舞い来てくれてありがとう」
「いえいえ、10代目っ!お大事にっ、何かあったらいつでも呼んで下さい!獄寺隼人、いつ、如何なる時でも10代目の元へ飛んで来ますからっ!!」


じわりと湧く醜い感情。
嫉妬心。


「早く元気になるといいなっ!またな、ツナ!」


けど、それは、獄寺のことが好きだから湧き出る感情であって。

「なぁ、獄寺……」
「……んだよ」


静かに積もる黒い気持ち。
独占欲。


「獄寺ん家…寄ってもいいか?」

自分だけのものにしたい。
一緒に居るだけでも募る感情であって…自分ではどうしようもない。


「……来るなっつっても、来るんだろ」


感情は渦巻き。思考をも混乱させる。




玄関に着いて直ぐに獄寺を抱き締めた。後ろで扉が閉まる音がする。


「さっきは、ごめん」
「………」


醜い感情じゃなくて、獄寺のことが好きで好きでまたらない感情を込めて。


「な、リベンジさせて?」
「は?何のだよ」
「何って…」
「…っ!こら山本…!」


獄寺を抱き上げると部屋に上がってベットに降ろした。
軋む音がひとつ。


「っ!万年発情精力バカ!果てろ!」
「獄寺ん中でなっ」

「……はぁ、本当、お前に付き合ってやれんのはオレくらいだな」


困ったように獄寺は笑った。

この気持ち、獄寺にちゃんと伝わってますか?



fin.

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