他校話

□秘密恋
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「仁王」
「なん?」
「今のうちに、風呂に入って来い」
「ん。」
「使い方は分かるな」
「うん」

ネクタイを緩めて袖を捲っている柳の珍しい姿にドクンと胸が高鳴る

「……っ」
「どうした」
「な、なんでもなか」

バタバタと俺は風呂場に走る






(かみさま、このむねのたかなりはこいでしょうか)







ぱちゃんと、湯が波打つ
俺は、なれない参謀の家の風呂場で、ぼんやりと考えていた

(柳生は、好き)

だから、恋人になったんだし

(参謀も、好き?)

だけど、それは違うような気がした。
柳生とは違う、別の感覚

「あー!もうわからん!!」
「なにがだ」

いきなり聞こえた声に思わず、体を隠してしまう

「な、参謀、どうしたんじゃ」
「いや、シャンプーが切れていたからな。頭は、洗ったみたいだが、ここに置いておくぞ」
「お、おぉ」

いつもと変わらない参謀
どぎまぎしている俺が馬鹿みたいじゃ
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