版権物
□ただの恥ずかしがり屋さぁ
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昼食時。サンドイッチを片手にしゃべりながら食べていたら、突然声をかけられた。
「ラビ、クロウリー、神田を見ませんでしたか?」
「ん?見てないさぁ」
「わ、私も……み、見てないで……ある」
おどおどとした顔で私口調の男が答えた。
目の前の白髪の少年が、明らかに怪しい動作のクロウリーと呼んだ男をじっと見つめる。
やばい。クロちゃんてば、嘘つくのすごい下手だ。ここはオレがなんとかしないと……。
「あ、あのさぁ、アレン、お前もこっち来て一緒にたべないか?昼飯、まだなんだろ?」
アレンは白髪の頭を少し下げて言った。
「すみません。そうしたいのはやまやまなんですが、生憎先客がいまして」
「へ、へぇー、ユウと一緒だなんて、よくあいつがOKしてくれたなぁ」
「あれ、僕、ラビにそんなこと言いましたっけ?」
アレンの目が、キラリと光った。
「ユウから聞いたんさ」
慌ててそう言いつくろうと、足元でブーツを蹴られた。
いて!そんなんだと、目の前の悪魔にばらすぞ。
「と、とにかくオレたちはあいつを見てないさ」
刀が抜かれる前に、なんとしてもこいつを追い払わなければ。
「そうですか。可笑しいですねぇ……」