頂き物
□効果のある看病は
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はぁ、と息を吐くとクレスは剣を置き、ソファーに腰掛けた。
「もう大丈夫なのか?」
そう言いながらクレスにタオルを渡したのは、ヴェイグだった。
「ん…何か、動いてるうちに治っちゃったみたい」
「そうか。…だが、無理はするな。ゆっくり休め…」
「はは…そうだね。ありがとう、ヴェイグ」
笑顔になると、クレスはヴェイグの手を取って立ち上がった。
「それより、倒れてるみんなは…どうしよう」
「…放っておけ。自業自得なんだ。クレスが気に病むことはない」
クレスはヴェイグの態度に苦笑して、先程の自分の行動を、申し訳なさからちょっぴり恥じた。