頂き物

□ある兄弟のある日常
1ページ/6ページ


 その兄弟は、早くに両親を亡くし、親戚からも見放された。                     その時、兄の方は15歳。弟の方にいたってはまだ3歳だった。       大人の力が必要だった時に親戚の人が見放したのは、嫌だったから。     いや、面倒くさかった…と言うのが本音だった。              親を亡くして、お互いしか頼れない状況になった兄弟…特に、兄の方は自分が弟の親代わりとなり、幼い弟を必死に育てた。                            それから14年が経った今…。          の時少年だった兄は立派な青年になり、まだ幼児だった弟も高校生になった。             二人が住んでいる家のキッチンには茶髪のような金髪の髪で、顔もやや童顔で、どこか幼い感じが残る人物…弟のクレスが、朝食を作っていた。       その少し後、朝食が出来上がったらしく、クレスは兄を起こしに行った。               その兄こそ、クラースである。          銀髪で全体的に大人っぽくクールな彼。                  兄弟なのに、何故か対称的な所が多いこの二人は、近所でも学校でも、美形兄弟として人気だった。                           しかし、世間はこの兄弟の事実を全く知らなかった。                        しっかりしているクラースが重度のブラコンという事に…。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ