頂き物
□あかずきんちゃん
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いお様→管理人の順番になっております。
いお様→
あるところに、クレスという赤い頭巾をかぶった子がおりました。
クレスは可愛く、優しい良い子でみんなから好かれていました。
ある日、森の向こうに住んでいるクラースおばあさんが、病気で寝込んでしまいました。
◇管理人→
「クレス、お婆さんの・・・」
クレスの母チェスターがクラースお婆さんのお見舞いに行ってきてくれと頼みかけましたが
「お母さん?」
ポヤ〜ンと可愛いらしい笑顔で首を傾げる。それをみた母チェスターは
「(クッ、こんな可愛い子を一人で歩かせ、あんのぉぉババァの所に行かすだなんて俺には出来ない!)」
「お母さん、僕お婆さんのお見舞いいくよ」
何と自分から行くと言い出した。本人が言ったんじゃ強制に止めることは出来ない!それになにより話しが進まない。チェスターは少し溜息をつきながらクレスに果物やお婆さんが好きな物が入ったバスケットをクレスに渡した。
「いいかクレス、それはお婆さんのだからずぅえぇぇったい!!!に食べちゃ駄目だぞ、お婆さんに食べさすんだぞ!」
「はーい」
「それとこれを持って行け+」
なにかあったら大変だ用心のためにと持たされたのは子供用の弓だった。何の意図があって持たされたのか、全然、全く、これっぽっちもわからないクレスは、はーい、いってきまーす。と元気な返事を返しルンルン気分で家を出て行った。
「心配だー・・・」
◇いお様→
お母さんの心配をよそに、クレスは歌いながら森の風景を楽しんでいました。
ある〜日♪森の中♪クマさんに♪
「こんにちは〜♪」
「出会った♪こんにちはクマさん!」
歌に誘われやってきたのは、眼鏡をかけたジェイド熊。
子どもは純粋なもので、クレスは全然、全く、これっぽっちも怖がらずにクマさんに近づきました。
ぎゅっ。
次の瞬間、クレスはジェイド熊にしっかりと抱きしめられてしまいました。
「美味しそうですね〜♪」
「うん、この果物おばあさんにあげるの。だから食べちゃダメだよ」
「果物よりもあなたの方が♪」
なんだか物凄く危険な状況です。