捧げ物

□光と花
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「デミテル〜どこまで行くの?」

リアの手を引き黙って歩き続けるデミテル、後を振り返らず前へ前へ

「(暗いな〜)」

今二人は森の奥深くにいた。昼間だというのに辺りは暗い。リアは少し怖いと思ったがデミテルが手を繋いでくれているので安心できた。そして誰も足を踏み入れないだろうところまで来るとデミテルは急に立ち止まりリアを座れそうな所に座らせた

「しばらくここにいろ」

そう言ってデミテルは近くの木に寄り掛かり持っていた本を読み始めた。

「?」

時間が経ち夜になった、今夜は満月、しかしリア達がいる所には月の光も届かない。

「真っ暗だね〜」

「・・・」

「・・・」

「・・・」

黙り込んだその時地面から何か光り出した

「うわぁ!」

よく見えなかったが地面には花が咲いていた。その花は青色の光を出し辺りを照らす。

「綺麗」

「この前見つけたんだ、この花は夜になると光を出すらしい」

「そうなんだ〜ありがとうデミテル!連れて来てくれて」

「そ、それと・・・これ・・・///」
「ほえ?」

突然渡された小さな箱、綺麗にトッピングされ女の子が喜びそうな感じのものだ、リアは箱を開け中を見る、すると中には花と同じ青色のリボンとカードが添えられていた。

HAPPY BIRTHDAY リア

リアは嬉しくなり照れて背を向けているデミテルに後から抱き着いた。

「ありがとうデミテル!最高のお誕生日だよ〜」

「そ、そうか・・・ならよかった///」


そのまま二人は何も言わずただ
花の光に包まれていた。


終り

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