頂き物

□赤ずきんのおばあさん
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もしもしそこのおじょうさん、これからどこへいくのかな?

あら、おおかみさんこんにちは。わたしはこれからおばあさんのうちにお見舞いにいくのよ。

そうかい。だったらお花を摘んでおいき。おばあさんは喜ぶよ。






目を冷ますと宿の天井があった。起き上がるとくらり、と視界がゆれ、再び布団へと逆戻りとなる。

「ああ…たしか倒れたんだっけか…」

戦闘中毒による攻撃を受けてじわじわと体力が限界となり、倒れた記憶が蘇った。痛かったわけではないが視界が真っ暗になったと思うと現在の状況である。
何かと死にそうで死なない自分は運がいいのか悪いのか。

助かったし、ま、いっか。

毒を受けた原因であろう傷は既に塞がっていて痕が残っていた。

その痕をなぞっていると閉まっていたドアが派手な音をたてて開いた。壁と木製のドアが勢いよく衝突するのを気にせず、ドアを開けた本人は犬のようにクレスに飛びついた。

「おはよう、カイル」
「ククク、クレスさん!大丈夫ですか!?」
「うん。大丈夫大丈夫。元気100倍アンパ●マン並に元気」
「の割りに棒読みですね」

ああそうだ、とカイルは肩にかけていたカバンからお菓子やらお菓子やらお菓子を取り出した。お菓子多いよとツッコミを入れる人は此処には不在だった。

「八割がアップルグミだね。ありがとう」
「いえいえ!母さんが持ってけって」



二人でむぐむぐとグミを消費していると再びドアが派手な音を立てる。あのドア絶対長くは持たないなと何となく感じながら二人目の訪問者に目を向けた。
全力疾走で走ったかのように汗だくで息を切らしているゼロスがいた。

「カイル!!テメェ!!お花畑よってくるんじゃなかったのかよ!!!」
「え、だってクレスさん『僕、花って花粉撒き散らすから嫌いなんだよね。花粉死ね』って言ってたの思い出したから」
「!」

ハニー!以外と夢ないね!とゼロスは心の中で叫んだ。当の本人はアップルグミと格闘中である。

「ああもう!赤頭巾ちゃん作戦失敗じゃねぇか!!」
「残念だったね!クレスさんは渡さない!」
「ハッ!お前みたいなガキをハニーが相手にするわけないだろ?なァ?ハニー」

ゴクンとアップルグミを飲み込んだ





「花でもパック●フラワーなら好きだよ」






【赤ずきんのおばあさん】
((……スーパーマ●オ?))
(で、ちなみに例え病み上がりだとしても襲ってきたら刺す)
(ごめんなさい)
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