捧げ物
□獣と兎
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「何故ここにいる!?」
剣を抜き構えながら言うがクレスは焦っていた、ダオスは剣術では倒せない、アーチェやクラースがいない今勝ち目はない。
「そう身構えるな」
争う気はないとダオスは言うが適である彼の言葉を誰が信じるというのか。
「(油断はできない)」
未だに剣を構えるクレスにダオスは余裕の笑みを浮かべながらゆっくりと近づきクレスに向かって手を伸ばす。しかし相手は警戒しているため近づこうものなら今にでも切り掛かってきそうなほどだ。
「そう恐がるな可愛いやつめ」
「なにを!!!って・・・・・・・・・はぁ?」
なんか聞きたくない事を聞いたような気がしてクレスは一瞬目幻聴かとも思ったが
「そのような脅えた目、まるで、獣に襲われ逃げ惑い追い込まれ恐怖に脅えたような小兎の様に」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
クレスは目が点になり口をパカーと開け絶句した、だがそんなクレスにお構いなくダオスは続ける
「いや、いうなれば貴様を追い詰めている獣は我になる」
「だ、ダオ・・・・・・ス・・・・・・」
鳥肌が立ちつつも何となく呼びかけてみたが一人の世界に入ったきりもどってこない、クレスはこの隙にダオスから離れようと逃げようとした
「兎よ、そう焦るな」
パチン☆