頂き物

□Lets 告白タイム
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〜Let's告白タイム〜




「…どういう意味だったんだろう」

クレスが考え込んでいると、いきなり背中を叩かれた。
振り向くと、リッドがいた。

「よっ!…今レイスがいたけど、何やってたんだ?」
「うん…。何でも無い」

「…?」
リッドは腰に手を当てて、レイスが去って行った方を見つめる。
もう既に、誰の姿も見えない。

「リッド、あのさ」
「ん、何だ?」
クレスが顔を上げてリッドの顔を見つめる。
あまりの真剣さに、リッドは思わず戸惑った。

「…もしも想い人がいたら、僕はその人に何をすればいいのかな」

「は…」

一瞬、何を言われたのか理解出来ずに目を丸くする。
頭の中で必死に整理して、口を開いた。

「ん〜…そーだな…俺そういうの分かんねぇから」
「そう…だよな。僕もよく分からない。…ごめんね、変な事聞いちゃって」
「いや、気にすんなよ」
苦笑いするクレスの頭に、リッドがポンポンと手を置いた時。

「あのぉ〜…もしかして、クレスさんは恋をしていらっしゃるんですか?」

何処から現われたのか、チェルシーが、キラキラとした眼でクレスを見上げていた。
「恋!?い…いや、そういう訳じゃ…」
「慌てる辺り、怪しいですぅー。さっき、¨想い人がいたら、僕はその人に何をすればいいのかな¨…って言ってたじゃないですか!?あれは絶対、恋する乙女の瞳でしたよ〜♪」

きゃー素敵ですぅvと一人盛り上がるチェルシーに、リッドが声をかける。
「おい、落ち着けって。クレスは違うって言ってるんだぜ?」
「リッドさんてば、分かって無いですねー。恋する乙女はとっても複雑なのです。…おまけに繊細!!想う人がいても、どうすればいいのか分からずに戸惑ったりしちゃうものなんですよぉ」
両手を頬に当てて息を吐くチェルシー。

「いやあの、僕は男だから。乙女じゃないから!!!」
クレスが抗議しようとするが、その前にリッドに両肩を掴まれた。
「そう…か。悪ぃ…俺、気付いてやれなくて…。何もしてやれねぇけど…今度狩りで仕留めた獲物でも食わせてやるよ」
「リッド…どうしてそうなるんだよ……」
「違いますよぉリッドさん!こういう場合は、クレスさんの恋に協力しなくては」
チェルシーがリッドの目の前に指を突き出した。
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