捧げ物
□クレスの受難
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「うーん・・・」
みんなより先に休んでいたクレスだったが、寝付けなく何度目かの寝返りを打っていた。無理に目を閉じても眠れる訳もなく
「何か温かい物でも飲もう」
そうすれば眠れるかもしれないとベットから体を起こした、その時!
バーン!
「「クレスゥゥゥ!」」
「わぁぁぁ!!!」
ドーーーン!!!
かなり大きな音が鳴り響きみんなが集まって来た。
「どうしたクレス!?」
「クレスさん!」
「お・・・重い・・・」
クラースとミントがクレスの部屋に駆け込み中を見るとロイドとルークが仰向けのクレスの上に乗っかっている(押し倒しとも言う)状態、実は勢い良すぎてそのままクレスに突っ込んでこんな形になったのだ。鎧をとっているためクレスの受けたダメージは大きい。
「ウンディーネカモーン☆」
「ピコハン!」
「「ぎゃぁぁぁ!!!待った待ったー!!!」」
「これはどうゆう事かな?」
「説明をお願いしたいのですがまずはクレスから離れて下さい」
クラースよりミントの方が何だか怖かった。彼女の後ろから何ともいいようがない黒いオーラが出ている、逆らっちゃいけないと悟った二人はクレスから離れ事情を説明。場をかえて話しを聞く、ミントは部屋に戻りリフィルが話しに加わった。
「つまりクレスに夜食を作ってほしかったと」
「ミュウだけなんてずるいだろう」
「そうだそうだ」
「それはいいとして、あのねロイド時間を考えなさい、今何時だと思ってるの、みんな寝てる時間よ」
「だって腹が空いて眠れないんだよ〜」
「僕なら気にしてませんよ」
クレスが台所から夜食を持って来た。ちょうど自分も何か飲もうとしてましたからと言いながら作ってきたものをテーブルに置いて行く。ロイドとルークは手作り料理が食べれて大満足
「クレスさ〜ん」
「はい、ミュウ、ホットミルクだよ」
「みゅ〜♪」
クレスもホットミルクを飲みながらゆっくりしている。クラースとリフィルはやれやれと少し呆れながら、いれてもらった珈琲を飲んでいた。そこに
ガチャ
「何だみんなまだ起きてたのか」
今まで外に出ていたリッドが中へ入ってきた。どうやらずーと狩りをしていたらしい、クレスがリッドも何か食べる?と聞くとリッドはクレスが飲んでいたカップをとりこれでいいと口を付けた。
「「「あ゛ー!!!」」」
声を上げたのはロイドとルークにクラースだった。そりゃそうだろう、クレスの飲んでいたカップに、口付けたとこれから飲んだんだ!しかも知ってか知らずかこれはもう見るからに
「間接キス!!!」
「リッドなにしあがんだ!」
「いいだろうこれぐらい」
何怒ってんだよとケロっというと良くない!と猛講義!余計騒がしくなった。騒ぎの元であるクレスはいうと温かい飲み物を飲んだおかげかウトウトとし始め、今なら眠れるだろうと自室に戻るため一人部屋を出ようとしていた、ドアを開けるとそこには
シクシクシクシクシクシクシク(泣)
「Σうわぁぁ!!!カ、カイル!!!そんなところでどうしたの!?!?!?」
目の前でカイルが膝を抱えシクシクと泣いている。かなり驚いたがどうしたとかけよるといきなり腰に抱き着かれ泣きながら
「怖い夢見たー眠れない」
「怖い夢ってどんな?」
聞くとカイルはプルプルと震えながら夢の内容を話した。
「××料理人の料理フルコース一年分食べさせられる夢」
「うむ!それは恐ろしい!」
「クラース、ちょっといいかしら・・・?」
それだけでこんなに泣くなんて余程嫌だったのだろう、クレスはカイルの頭を優しく撫でもぅ大丈夫だよと言うとカイルは
「今日はクレスさんと寝ていい?」
「「「駄目だ!」」」
「ルークさん達には聞いてないもん」
また騒ぎ出しおまけにクラースやリフィルまで参加、一人で寝なさいだのどうなのと、結局クレスが場をなだめカイルと一緒に寝る事になったが
「(なんだろうこのお母さん的役は・・・)」
そんな事を思いながらクレスはカイルと眠った。