ガンダム00部屋5。

□側に。
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※ニールの死後の物語が突発的に書きたくなりました。

「ロックオン…」
刹那は宇宙へ呼びかける。
ロックオンは宇宙の大海の藻屑と消えた。
しかし、悲しんでばかりもいられない。立ち上がらなければ。それが、残された者への宿命ならば。
今は前を向いて生きよう。だが…。
あの飄々とした兄貴然とした彼はもういない。
「刹那、出てくれ」
ティエリアがわざとぶっきらぼうに言う。その方が助かる。同情されるのはごめんだ。
それに…ティエリアも同じ苦悩を抱えている。大切な仲間、ロックオン・ストラトスを失ったという…。多分アレルヤも心を痛めていることであろう。それは、同情ではなく共感だ。
だが、感傷に浸っている暇はない。刹那が出撃しようとしたその時。
ふわり、と誰かに抱きしめられたような感触を覚えた。暖かくて慕わしい、刹那が閨で感じたあの感触。
違う、あの男なわけない。あの男は死んだのに…!
だが、このコロンの匂いは…。
(よう、刹那)
(ロックオン!)
(何しけた顔してんだよ)
(おまえが…死んだかと思って…)
(確かに俺の肉体は死んだ。でも、魂は死んじゃいねぇのさ。いつでもおまえを守っているよ、刹那。おまえが辛い目に合ったりしないように。俺とおまえは、敵と戦っている時でもひとつだ)
(ロックオン…)
刹那はロックオンを直に感じた。
もう、何も怖くない。暗黒や死すらも。
俺達は、ずっと一緒だ。
刹那は声を張り上げた。
「刹那・F・セイエイ。ガンダムエクシア…出る!」

H25.01.05

後書き
Tomokoさんから昨年お預かりしたニール死後のニル刹話です。Tomokoさんありがとうございました!
切ない(゚ーÅ)ホロリ刹那(洒落ではなく)の物語は続く…。

Tomokoさんのあとがき
いつか書こうと思っていた話です。けれど、なかなか着手できなくて…。
まとまった時間が空いて良かったです。



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