短編4

□第二弾(全7種)
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これはまだ裏切りの魔女がメディアと呼ばれていた頃の話。まだ神に運命を翻弄されていなかった頃の話。


「メディア。お話しがあります。」

「お姉様・・・?」

「良いですか?メディア。今はわからなくても良いから今は忘れても良いので聞いて下さい。きっと、いつかきっととてもかけがえのない大切な人に出会うはずです。だから、その時は自分に素直になって幸せになってくださいねメディア。」


彼女には姉がいた。優しくて強くて魔術の力こそは無いけれどもとても強かった大切な姉。彼女は姉を愛していた。姉も彼女を愛していた。だから、幸せを願っていた。その数年後彼女は国を裏切り、姉は彼女のために世界を存在を裏切った。



 ・・・< 追憶と水晶 >・・・



フードをかぶっている女は水晶ごしにとある男女を見つめていた。
男は無表情ながらも女の事を信頼しており、また女も男のことを信頼し愛している。水晶越しから見える幸せそうな女の表情にフードを被っている女は頬を緩ませる。


「やっと、幸せになったのですねメディア。」


嬉しそうに男と歩く彼女みて女は自身も心が癒されるのを感じる。
神に心を操られ、顔も知らぬ男のために国を裏切り自身を慕っていた弟を八つ裂きにした彼女。最後は全てに裏切られてしまう。けれど、女は彼女のことを愛していた。そして愛している。
だから彼女の幸せがとても嬉しくかんじる。


「いくぞアーチャー。」

「はい、マスター。」


女は己のマスターの呼びかけに水晶に移した男女を視界に外し、声のもとへと歩き出す。振り向いたはずみに脱がされたフードに隠れていたのは先ほどまで水晶に移していた女と同じ紫の髪。
もう一度水晶に映る自分より少し幼く見える女を視界に移すとフードを被りなおし扉の先へと歩め始める。


「いる場所は違えど貴方の事をいつまでも愛していますよ。私の可愛い妹―――メディア。」


そして扉は閉ざされ女の姿は見えなくなった。
女の残した水晶の先には幸せそうに笑うメディアの姿が残っていた。







 後書き
キャス子には幸せになって欲しいです。
ちなみにお姉ちゃんはアーチャーのサーヴァントです。(マスターはオリキャラです。)
おもいっきりお話無視してますけどモウマンタイ。
修正時期 H20,04/30
修正時期 H23,08/28
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