短編4

□第九弾
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空から人が降ってきた。

なんだ、このシータ的な状況は?ん、どっちかというと私はパズーか?
だけど助ける気も、もちろんお姫様抱っこする気もないので真上から降ってくるソレを普通に無視して一歩横に避ける。
もちろん、私が避けたのだから空から降ってきた人間は重力に従って地面への挨拶をすることになった。


あらまぁ。


少し屈んで降ってきたモノ・・・もとい者を見下して、死んでいないかの確認だけする。
よし、ちゃんと生きてるな。
いつも思うけど、なんで生きてるんだろうな。なんかそーいうコツでもあるのかしら。そんなことを思っているうちに今度は自販機が空から降ってきた。くどいようだが助ける気なんてない、てか自販機なんてどうやって助けるんだか。
流石に自販機が地面に激突したら、破片とか飛ぶし被害が酷いだろうから墜落予定地点よりも大股五歩くらい距離をおく。


ドガッ


落下して面白い具合に歪んだ自販機から出てきた缶コーヒーを一本拾って、蓋を開け飲む。お金払ってないとか、そーいう常識はどうでもいい。てか人とか自販機とか降ってきた時点で常識なんてどうでもいい、いやむしろこの街に常識なんかいらないか。


「おい、危ないぞっ!!」


野次馬の中の1人がそう私に声を掛けた。
野次馬達が見守る中心、人とか自販機とか飛んできてたりしている危険地帯、そんなところに足を進めるなんて・・・・うん、そーかも危ないかもしれないね。ただし、それは一般人の場合だけだよ。
真横を通り過ぎていったガードレールを横目で見ると、近くのビルの階段にとある人物の姿を見て、思わず笑みを浮かべ大きく息を吸うと・・・・



 ・・・< これもまた一興 >・・・



「おーいサイモーン!!馬鹿ども二人がまた喧嘩してるよー!!!」

「オーウ、寿司イイヨー。寿司食ウネー。」


さて、一段落したらシズを宥めて露西亜寿司にでもいくか。
ビルから飛び降りてシズとイザヤの喧嘩を止めようとするサイモンを見ながら、やれやれと軽く腕を回して私もその騒動の中へ入っていった。




 後書き
デュラララ!にはまりました。
執筆時期 H22,02/26
修正時期 H23,08/28
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