短編3

□眼帯少年と私
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「おい」


ガムを噛みながら歩いていると、後ろから聞こえてきたドスのきいた声。この声はまさか。と思い振り返ると、案の定そこに居たのは軍服に似た制服を着ている眼帯の少年。もとい、眼帯少年。


「あーやっぱり君か、眼帯少年。どうしたの?ガムでもいる?」

「いらねぇよ!今日こそお前に勝ってやるからツラかせ!!」


あ、やっぱり今日もやるんだ。と半端諦めの溜め息を吐く。
何故か彼はいつも私に会うたびに突っかかってくる。やっぱり、前にジャッジスルーを食らわせたのがいけなかったのだろうか。いや、でもあれはいきなりババア呼ばわりした眼帯少年が悪い、うん。


「もう、言葉遣い悪いよ?眼帯少年。せっかく可愛い顔してるんだから。」

「うっせぇ!いいからさっさと勝負して、ペンギン返しやがれ!!」

「負けた方がペンギングッズを贈呈なんて言うからでしょ?私は年下に貢がしてるみたいでいい気分はしないよ」


いままでの何戦しただろうか、今のところ全戦全勝。携帯に付いているペンギンストラップに、ペンギンのシャーペンに、マスコットキーホルダーに・・・エトセトラ、エトセトラ。いつの間にか荷物がペンギングッズだらけになってしまっている。てか、眼帯少年どんだけペンギングッズ持ってるんだよ。


「だったら、さっさと俺に負けろ!!」

「それとこれとは話が別だなぁ、やるなら徹底的に手加減なしってね?」



 ・・・< 眼帯少年と私 >・・・



「で、ルールは?」

「いつも通りの一対一。アンタからボールを取ったら俺の勝ち、取れなかったらアンタの勝ちだ。」

「ねぇ、いい加減ルール変えない?PKとかさぁ。私、ジャッジスルーが真になっちゃったんだけど。」

「あんたがそんなどぎつい技しか使わねーからだろ!」






 後書き
佐久間は毎回ジャッジスルーでのされています。
どうにも、僕の佐久間はガラが悪い・・・とガラの悪いやつがもう一人現れる予定。
執筆時期 H23,08/31

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