dream 1
□Toushirou
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ひらひら、
ひらひら、
空から降ってくる真っ白な雪。
綺麗なのに、今日は霞んで見える。
いつかに交わした約束は、きっと消えてしまったのだろう……
今日はクリスマス。なのに、私の隣に大好きなあの人はいない。
「はぁ………」
吐いた息が白くなる。
「寒っ……」
あたりまえか……雪降ってるんだし…
書類届けをしながら、そんなことを考えている。
冬獅郎が乱菊さんと任務に行ってから、三ヶ月。
正直寂しい。
私は十番隊の隊士で、ただ単に冬獅郎と桃ちゃんの幼馴染ってだけ。
普段からあんまり一緒にいることも少ないし。
冬獅郎が長期任務に行くことだって初めてじゃないのに、
なんでか、こんなに寂しい。
ぼうっと歩きながら、目的の隊に向かう。
もう、何にも身が入らない。
こんなこと、初めて。
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