東方望月譚
□第二夜
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「あっ目が覚めたようですよ咲夜さん。」
目の前に例の紅い髪の女性がいた。
誰かに呼びかけているようだ。
「……また夢……?」
「起きたばかりで何を言っているのかしらあなたは……」
もう一人知らない女性がいた。
銀髪で青い瞳そしてメイド服
日本じゃあまりお目にかかれないタイプの人だった。
「私は十六夜 咲夜。こっちは紅 美鈴よ。あなた名前は?」
銀髪のメイドさんは咲夜、紅い髪の中華風の人は美鈴と言うらしい。
「私は、望月 十華(もちづき とうか)っていいます。え……とココ何処ですか?」
周りを見渡してみたがまったく見覚えが無い部屋だった。
「その様子じゃただ迷い込んだだけのようね。見たことろ人間のようだけどあんな所で何をしてたの?」
「わかりません。気付いたらあの森に居て、あの化け物に襲われたんです。」
そして重症を負った。
そこまで思い出して違和感に気付いた。あれほどの重症だったにもかかわらず、まったく痛みがない。試しに右腕を上げてみたが問題なく上がった。痛みも無い。
「あぁ……傷はパチュリー様が治癒して下さったわ。今度会ったらお礼を言っておくことね。」
「私が十華さんを見つけた時は、右腕骨折に腹部裂傷……お腹の傷は内臓にまで届いてたそうですよ。」
よく生きてたな私。
パチュリー様とやらにはお礼をしなくては……咲夜の主人だろうか……
「とりあえずあなたの事について詳しく話してくれない?」
少女説明中...