青学リョ小説

□休日の過ごし方
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「ねぇリョーマ、どっか行こうよー」

「ヤダ」

「写真撮りに行きたいなー散歩に行こう?」

「却下」


僕の恋人は凄く眠いらしい。

僕の意見は全て拒否。

別に珍しいことじゃない。

今日はまだ良いほう・・・かな。

いつもは話も聞かないで寝ちゃうから。

でも・・・

・・・せっかく恋人が目の前に居るのに酷いと思わない?


「ねぇ、せっかくの休みなんだからさ、なんかしようよ?」

「・・・周介」

「ん?なに?」


名前を呼ばれただけで機嫌が直る僕。

・・・どうかしてる。


「うるさい」


・・・

酷い・・・酷すぎる・・・

せっかく直った機嫌もたちまち悪くなる。


「せっかく部活も何も無い休日だっていうのに」

「・・・」

「もー良いよ。勝手に寝てれば?僕は居なくても良いみたいだし。」


・・・子どもだと思う。

年上なのに大人気ないとは思うけど。

リョーマはもっと子どもだっ

立ち上がって、上着を羽織って。

部屋を出ようとしたときに聞こえた声。


「・・・周介」


今度は機嫌、直らないんだからね。

どんな手を使ったって許さないよ。


「・・・なに。寝るんじゃないの?」


寝ないなら・・・居ても良いかな。

・・・駄目駄目!今日はもう帰る!


「寝るけど。ちょっと此処来て」


・・・

こいつは・・・

そう思っていても。

リョーマの元に戻ってしまう自分が・・・憎い。


「なに」


リョーマは、自分が寝ているベッドの上をぽすぽす叩く。

・・・座れってこと。

とりあえず座る。

謝っても簡単には許さないから。


「寝るなら寝なよ。帰るか・・・わっ!」


言い終わる前に視界が90度回転する。

目の前には

・・・リョーマの顔。


「なにし・・・?」


聞くよりも早く、リョーマが僕の腕を伸ばしその上に頭を置く。

そして顔は僕の胸に寄せられ・・・言う。



「周介が居ないと寝れない」


そんなこと言われたら、休日に恋人と昼寝も良いな・・・と思っちゃうじゃないか。



あぁこの可愛い恋人を。

どうやったら許さないでいられるんだろう。

だれか・・・答えを。



end.



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