青学リョ小説
□もしも…ね
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「ねぇ薫、もしもだよ?もしも俺が死んじゃったらどうする?」
それは唐突の質問。
リョーマの考えてる事はたまに読めない。
「ほら、例えばさ、苛めにあって自殺したり、事故にあって死んじゃうかもしれないでしょ?」
リョーマはわが道を行くように見えるが、本当はそうでもなく。
小説だったりニュースだったり。
そういうものに結構影響を受けやすい。
今回も、何かに影響を受けたのだろう。
「誰か死んだのか?」
「ニュースでね、葬式の場面が流れたの。そん時沢山の人が泣いてて」
やっぱり。
「薫は俺が死んだら泣いてくれるのかなって…思って」
リョーマは恥ずかしそうにうつむき
「やっぱ薫は泣かないよね〜」
と言った。
「俺はお前が苛められて死ぬほど弱くねぇと思ってるが」
リョーマは強い。俺が居なくても生きていける。
だけどそれは俺が…寂しいから。
「だが…もし苛められるような事があれば俺が守ってやる」
俺はリョーマを抱き寄せた。
「事故に合わないように…一緒に居て守ってやる」
リョーマは嬉しそうな、でも泣きそうな顔をして俺を見る。
「だから俺を泣かせるなよ」
「…うん」
大丈夫。俺がお前を守ってやるから。
だから
俺の傍から離れんじゃねーぞ、リョーマ
end.