青学リョ小説

□桃城の観察日記
1ページ/1ページ

今日は俺、桃城武が青学テニス部レギュラー陣を観察するぜ。


桃城の観察日記



今部室にいるのは…あぁ、レギュラー陣だけだな。
レギュラー陣は他の部員より練習時間が長くなることが多い。
乾先輩が作る練習メニューはまじで半端なくって。
いくら体力があるレギュラー陣でさえ、部活が終わったらバテてしまい、部室に戻ってしばらくの間ぐったりしていた。
しかも夏が近づいてきているため、夕方になっても気温が高い。
それでまた、体力奪われんだよな。


まぁそんなことより部室では…

汗をしっかり拭き、水分補給をしている手塚部長。
さすがだな!

扇風機の前に陣取るは不二先輩。
いや、誰も近寄れないっス。

エージ先輩は床に仰向けに寝転んでて。
ほんとに猫みたいだなぁ?

乾先輩は…お、データノートでぱたぱたと顔を扇いでいる。
なんかめずらしい光景。

河村先輩はそんな皆を見て、優しく声をかけている。
ほんと、いい人…

マムシは隅の方に座って休んでる。
どーでも良い。

…あれ?
越前が居ない。

いつもなら一番最初に…いやいや!
それは置いといて、と。

部室をくまなく探してみる。
手塚部長のところでもなく、不二先輩のところでもない。

乾先輩…でもないし、河村先輩のところにも居ない。
マムシのところには絶対居ないし…

…ん?

エージ先輩の下に何か居ねぇか?

…あぁ、越前が先輩の枕になってんのか。



っておい!!
この暑いときに何やってんスか!?
エージ先輩!!越前潰れてますって!!

…ちょっ、不二先輩も気付いて凄い笑顔じゃないっすか!
止めて!争いが起きる!!

「ちょっと英二。何越前の上に乗ってるの?」

「おちびはちょうど良いんだにゃー」

「越前嫌じゃないの?嫌なら早く言うんだよ?」

不二先輩は無視を決め込んだ!
ってどっかのゲームかよ!
他の先輩は、不二先輩がなんとかしてくれると思って口を出さない。

「もー不二はうるさいにゃー!おちびは嫌がってないじゃんかぁ」

「英二には聞いてない」

エージ先輩は越前に助けを求める。
その行為が仇になってんスよ!菊丸先輩!!

「…別に嫌じゃないっスよ。暑いけど」

あ、不二先輩が怯んだ。

「にゃ〜vvvおっちびーvvv」

あ、エージ先輩が調子のった。

こうなったらもう誰も入れねぇよ…


こんなのが毎日続いてんだよなぁ。
抜け駆け禁止ってのが暗黙の了解だったんだけど。

いつのまにか越前とエージ先輩は付き合ってるみたいで。
最終的にはいつもコレ。



あーあ、俺も抜け駆けしときゃ良かった。



end.



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ