青学リョ小説
□桃城の観察日記
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今日は俺、桃城武が青学テニス部レギュラー陣を観察するぜ。
桃城の観察日記
今部室にいるのは…あぁ、レギュラー陣だけだな。
レギュラー陣は他の部員より練習時間が長くなることが多い。
乾先輩が作る練習メニューはまじで半端なくって。
いくら体力があるレギュラー陣でさえ、部活が終わったらバテてしまい、部室に戻ってしばらくの間ぐったりしていた。
しかも夏が近づいてきているため、夕方になっても気温が高い。
それでまた、体力奪われんだよな。
まぁそんなことより部室では…
汗をしっかり拭き、水分補給をしている手塚部長。
さすがだな!
扇風機の前に陣取るは不二先輩。
いや、誰も近寄れないっス。
エージ先輩は床に仰向けに寝転んでて。
ほんとに猫みたいだなぁ?
乾先輩は…お、データノートでぱたぱたと顔を扇いでいる。
なんかめずらしい光景。
河村先輩はそんな皆を見て、優しく声をかけている。
ほんと、いい人…
マムシは隅の方に座って休んでる。
どーでも良い。
…あれ?
越前が居ない。
いつもなら一番最初に…いやいや!
それは置いといて、と。
部室をくまなく探してみる。
手塚部長のところでもなく、不二先輩のところでもない。
乾先輩…でもないし、河村先輩のところにも居ない。
マムシのところには絶対居ないし…
…ん?
エージ先輩の下に何か居ねぇか?
…あぁ、越前が先輩の枕になってんのか。
…
っておい!!
この暑いときに何やってんスか!?
エージ先輩!!越前潰れてますって!!
…ちょっ、不二先輩も気付いて凄い笑顔じゃないっすか!
止めて!争いが起きる!!
「ちょっと英二。何越前の上に乗ってるの?」
「おちびはちょうど良いんだにゃー」
「越前嫌じゃないの?嫌なら早く言うんだよ?」
不二先輩は無視を決め込んだ!
ってどっかのゲームかよ!
他の先輩は、不二先輩がなんとかしてくれると思って口を出さない。
「もー不二はうるさいにゃー!おちびは嫌がってないじゃんかぁ」
「英二には聞いてない」
エージ先輩は越前に助けを求める。
その行為が仇になってんスよ!菊丸先輩!!
「…別に嫌じゃないっスよ。暑いけど」
あ、不二先輩が怯んだ。
「にゃ〜vvvおっちびーvvv」
あ、エージ先輩が調子のった。
こうなったらもう誰も入れねぇよ…
こんなのが毎日続いてんだよなぁ。
抜け駆け禁止ってのが暗黙の了解だったんだけど。
いつのまにか越前とエージ先輩は付き合ってるみたいで。
最終的にはいつもコレ。
あーあ、俺も抜け駆けしときゃ良かった。
end.