青学リョ小説

□膨らむ恋心
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「もう協力出来そうに無いや…」

「え…?」

「僕も」

越前の事が好きみたい。



急に親友不二に言われた言葉。


…でも、そんな予感はしてたんだ。


俺がオチビの所に行くときは必ず不二も付いて来てたし。

オチビの前だと不二、凄い嬉しそうに笑ってたから。

…本人は自覚してなかったみたいだけどね。


だからそう言われて驚いたけど


「相手が不二でも絶対渡さないからね!」


って言ってた。

余裕を見せ付けるように笑って。




…本当はそんな余裕なんて無かったんだ。

内心は凄い焦ってて、どうしようどうしようって考えが頭の中ぐるぐるして。

だってあの不二がライバルだよ?

俺なんて元気しか取り得無くて、唯でさえオチビに鬱陶しがられてるのに。

不二は格好良くて頭も良くて皆に好かれて、大人。

ライバルをこんなに褒めるのってどうかと思うけど、親友の視点から見ると本当にそう思う。


…勝ち目なんてどこにも見当たらないじゃん…


しかもオチビは俺がオチビの事好きって知らない。

勝負は互角。


「…それって互角って言うのかにゃ…?」


オチビの所に向かいながら、独り言を漏らす。

…あぁもうっ!!うだうだ考えるのは性に合わないっ!!

唯でさえオチビを狙う輩は多いんだ。

不二が1人増えたってどうってこと無い!!…多分!


「おっちび〜〜〜vvvvv」


俺はオチビに向けてダイビングする。


考えたってしょうがないよね、だって好きなんだもん。

リョーマが他の人に興味を持つ暇が無いくらい、俺が構っちゃえば良いことだよね!


「…オチビは渡さないからね、不二」


ぜったい負けたくないから。
プライドとか全部捨てて。

この恋心を実らせる為に、最大の努力をさせてもらうよ!



end.



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