青学リョ小説
□太陽と君の手
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「んー!!」
学校の屋上。
俺は仰向けになり、大きく背伸びした。
隣に寝転がる恋人は眩しそうに手で顔を覆う。
「気持ちイイね、リョーマ」
「…ん」
まだ2月だと言うのに、空は高い。
僕はそんな空に向けて手をかざす。
少し肌寒いけど、太陽の光が温かった。
「…手、届くかな」
自分で言って可笑しくなって、僕は笑ってしまう。
もちろん恋人にも笑われると思って。
「…俺には届いてるよ、周助の手…」
そう言ってリョーマは空に向けて手をかざして、僕の手を握った。
予想外の答えにびっくりして隣を見ると、リョーマは耳まで真っ赤にして口元を覆う。
その姿がなんとも可愛くて僕はリョーマの手を握り返し、僕は笑った。
「リョーマの手も、ね」
顔が熱くなったのは、太陽の光の温かさのせいにしておこう…
end.