青学リョ小説A

□僕の味方-1
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君を守ってあげたい

君を支えてあげたい

だけどこんな僕にこそ

君が必要で





僕の味方−@





「周助?」

「…どうしたの、リョーマ」

「ううん、なんでもない」



リョーマは僕にぎゅっと抱きつく。

僕は腕枕をしていない方の腕をリョーマの背中に回し

子供をあやすようにぽんぽんと叩いてやる。

少し安心したのか

リョーマの腕の力が少し弱まった。



「…おれ、ずっとね、夜が怖かったの」



そしてぽつり、ぽつりと話し始める。


小さい頃から誰かに甘えるという事をしなかったから

いつも、夜は一人で

風の音が怖くて眠れないときも

雷の音が怖くて眠れないときも

いつもいつも一人で



「だから今でも、ときどき夜が怖くなる…」



リョーマは僕の胸に顔を埋めていた。

泣いては、いないだろう。

だけど少し不安になって

リョーマの顔に手をあて、そっと上を向かせる。

リョーマは大きな目をぱちぱちとさせ

幸せそうに笑った。



「でもね、周助のことを考えるとね、怖くなくなるの」

周助は、おれの月



そう言って恥ずかしそうに

僕の胸に顔を埋める。

それがあまりにも可愛くて

僕はリョーマをぎゅうっと抱きしめた。

リョーマはくすぐったそうに首を振って

僕はリョーマの顔を上げさせて

甘い甘いキスをする。





君が望むなら

僕は月にでも太陽にでもなるよ

だからずっとそこに居て

僕の味方で居てね



end.



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