他校リョ小説

□必死な俺、のんきな君
1ページ/1ページ

「亮って***だよね」

「うんうん、宍戸さんは***だね」

「ねっ!だから亮は**で〜」

「***だよね」

「お前ら、何してんだよ…」



人の話題できゃっきゃとはしゃぎ合う恋人と後輩。

2人は嬉しそうに俺の顔を見る。



「亮の(宍戸さんの)話してた(ました)!」

「んなの聞きゃ分かるっつの…」



だってーとリョーマは甘えた声を出す。



「亮の話して、付いて来れるのチョタしか居ないんだもん」

「リョーマ君の宍戸先輩の話、面白いんですよ〜」



『チョタ』『リョーマ君』なんていつから呼び合っているのか。



「…でもさぁ、俺よりチョタの方が亮の事知ってそうでヤダ」



長太郎が居なかったら確実に抱きしめてたのに。

空気が読めない犬が一匹。



「でも俺が好きなのはリョーマ君ですからvv」



ばこっ!!!!!

俺は手に持っていたテニスボールを後輩に力一杯投げつけた。



「いたーい!何するんですか宍戸さん!」

「いっぺん死ねーー!!!!!」



きゃんきゃんと鳴きながら(酷いですよ〜と言いながら)、長太郎はテニスコートへ逃げるように走って行く。

アイツは本気だ。

笑ってる様で、目が笑ってなかった。



「…亮?」



リョーマはびっくりして、俺のジャージの裾を掴む。

俺はリョーマの肩をがしっと掴んだ。



「お前の事一番好きなのは俺だからな…っ」



どんだけ必死なんだろうと自分で思うけど、仕方ない。

コイツを好きな輩は沢山居るんだ。

必死にならないと、コイツを掴んでられないから。


リョーマはそんな俺を見てクスクス笑い始める。



「…かっこわりぃ…」

「かっこ悪くないよ!俺も亮が一番vv」



リョーマはそう言ってにこっと笑い、俺の頬にキスをした。



end.



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ