他校リョ小説

□HAPPYBIRTHDAY TO…
1ページ/1ページ

「景吾!遅いっ!」



青学正門前



「あぁん?仕方ねぇだろ!歩いて来てやったんだから!」

「つーか会いたいって言ったの景吾じゃん!早く来い!」



今日は俺の誕生日。

別に特別だと思ってるわけじゃない。何を期待しているわけでもない。

…つーのは嘘だ。

恋人には特別だと思ってて欲しい。恋人には期待してしまう。


なのにコレだ…



「お前…今日何の日か解ってそんなこと言ってんのか…?」



リョーマが俺に突っかかってくるのはいつもの事だが。

今日くらいは優しくできないもんか。



「解ってるから言ってんの!」

「はぁ?なんでだよ!言え!」





「…景吾の誕生日だから早く会いたかったって言ってんデショ!ばか景吾!!」







解りにくい…


天邪鬼にもほどがあるだろ



「お前…そんな事一言も言ってねぇぞ…」

「言わなくても解れ!」

「解りにくいんだよ!」



跡部がリョーマの頬をつねる。


こんな理不尽なワガママ聞いてやるのはお前だけ。


リョーマがうーと唸りながら上目使いで俺を見るから

それがあまりにも可愛くて抱きしめる。



「ちょ、景吾!離してよ!」

「うるさい。今日は俺様の誕生日なんだぜ?今日くらいワガママ聞いてくれたって良いんじゃねーの?」

「…いつもワガママばっかじゃん」

「…お前に言われたくないね」



リョーマは抱きしめると大人しくなる。



「なんか俺に言う事は?」


「…」



リョーマは頬を赤く染め。



「HAPPY BIRTHDAY 景吾…」



と言って


めいっぱい背伸びして、俺にキスした。




年にこんな日が一日でもあるなら

俺はこいつのワガママ、全部聞いてやるしかないじゃねーか。



end.



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ