碧眼に滴る漆黒

□12.衝動は待つことを知らない
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「・・・・これか」



そのリヴァイの言葉にハルもリヴァイの目線をたどって目をやるとあの時の鬱血痕があった



これを見られるなんて最悪だ。そうハルが思っているとその胸元にリヴァイの顔がうずめられた



鼻先が先に肌に触れたと思うと唇が触れチクッとした痛みが同じ場所に何度も走った



「ってぇよ、馬鹿。なにしてんだ・・・!」



胸元にかかるエヴァイの吐息がくすぐったい。リヴァイの片手はハルの胸元に触れていてそわそわと動く手がどうも慣れない



「あの女が付けたんだろ?上書きしてんだ」



「あっ・・・、んぅ・・・やめろって」



つい声が漏れた。手で声を抑えようにもまだ両腕は解放されていない。



リヴァイはその声に微かな欲情を覚えた。リヴァイは胸元から唇を離しもう一度ハルの唇を塞ぎ舌を絡める



でもそれはハルも同じだった。人の体温は心地よく嫌いではない。その心地よさにハルは再び睡魔に襲われた



リヴァイが唇を離したとき腕の力が緩んだのが分かった



「っ・・・!」



バッ



その瞬間に出るだけの力を絞り出しリヴァイの手を払い逆に手首を掴み体を横に回転する勢いで先ほどと逆の体勢になった



あぁ、コイツ腕細ぇな。



リヴァイの手首を掴みながらそう思った。ハルの方が身長が高く、リヴァイも気を抜いていたこともあり思ったより抵抗は強くなかった



リヴァイの頬は微かに紅潮に染まっており瞳が潤んでいる



可愛い。一瞬でもハルは確かにそう思ってしまった。



「・・・・殴りでもするか?」



「いや、」



とハルはそう答えリヴァイの腕を抑えていた手を離した。リヴァイは殴られるの覚悟で待っているとハルの片手がリヴァイの頬に触れた



「・・・・ハル?」



リヴァイの顔にはハルの前髪が当たり唇がそっと塞がれた



リヴァイはその状況に驚嘆しながらもハルの手が後頭部に周り引き寄せられたのが分かった。キスは余計深いものになりハルの舌が口内に入ってきたのが分かる



「んっ・・・・」



リヴァイにとって嬉しいものでお互いに唇を貪るようにしていた



ハルはリヴァイの口内を堪能した後、唇を離した



「お前のからは石鹸の匂いがするな。」



「嫌いか?」



「いや、その逆」



ハルはリヴァイの腕を抑えていた手を離しポスンとリヴァイの横に転んだ



ハルはベッドの柔らかな感触に脱力した。ハルはリヴァイの方を向き手を伸ばす



「・・・・っ、なんだ」



「反応しちゃって、・・・・かわいー」



「馬鹿にしてんじゃねぇ」



リヴァイはつい反応してしまった自分に後悔した。でもハルから伸びてきた手はリヴァイの背中に周り優しく引き寄せられた



ハルはリヴァイの体温に落ち着きを覚えた。リヴァイはただ黙ってハルに従っていた



ハルは包むようにリヴァイを抱きしめた。リヴァイはハルと身長が15p差があることもありハルの胸にすっぽりと収まった



「ちょっと酒を飲み過ぎたみたいだ」



リヴァイはその言葉にハルの顔を見ると目を瞑ったりして眠そうなのが分かった



状況っていうのを考えないのかコイツは・・・。と内心毒づくもリヴァイはため息をついた



リヴァイは手を伸ばしハルの頬に触れ下を向かせリヴァイは顔をあげて瞼にキスをした



「眠いなら寝ろ」



「でも、まだ風呂入ってない・・・、お前汚いのダメだろ」



「テメェはいいんだよ。とっとと寝ろ」



「・・・・・悪ぃ」



そう言ってハルはリヴァイの頭に手を回し胸元に引き寄せた



リヴァイの頭の上からはハルの定期的な呼吸が聞こえる。リヴァイもハルの体温を感じながら目を瞑った





 
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