碧眼に滴る漆黒

□1.風光明媚
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相変わらず砂っぽい場所だ



ハルはそう思いながら周りの訓練兵を見渡した



「おい!みろよ!」



「あれは・・・調査兵団だ」



「みろよアルミン!リヴァイ兵長がいるぜ!」



「ほ、ほんとだ。それに隣にいるのって・・・」



訓練兵も訓練中であったことを忘れさせるように目を奪われた



リヴァイ兵長の隣にいるのはハル補佐官だ



綺麗な金髪に碧瞳が伸びた前髪から覗いている



体型はスラリとしており顔は端正に整ってる



耳に光るエメラルドは引き立たせるのに十分だった



「ハル補佐官だろ。初めて見たぜ、やっぱ噂されるほどの容姿だな」



「ハル補佐官よりリヴァイ兵長の方がかっこいいに決まってんだろ」



「そりゃエレンはリヴァイ兵長が憧れだからだよ。ハル補佐官もあの若さで実力は2トップで指示や判断も的確で討伐数は150越えだよ」



エレンの後ろからライナー達も寄ってきた



「そういや前の巨人捕獲作戦の指揮はハル補佐官がしたらしいしな。結果、2体の捕獲に成功死者も最小限に抑えてる」



「うわっ、ライナー後ろから来んなよ」



「ビビってんのか、お前」



「お前がデカイからだろ。ていうか、意外とすげぇんだな・・・。」



ハルやリヴァイはもう訓練兵でも顔を見るだけで誰かわかるほど有名となっていた



近くでは緊張感のない女子訓練兵が騒いでいる



「わ〜、かっこいー」



「私初めて見た〜」



ハルは女子にとってはいい目の保養だ



流石の女子のひつこい視線に気づいたのかハルはそちらを見て軽く微笑んでいた



その瞬間の黄色い声の方が堪らなかったが



リヴァイはハルの横で明らかに不機嫌だった



「チッ。るっせぇガキ共だ。テメェがあのスキンヘッドに用があるとか言うからだろうが。」



声も視線も不愉快だった



「書類を渡すだけだ。すぐ終わる。」



「ならなおさらだ。テメェのせいで女どもがうっせぇんだろうが」



「リヴァイ、口を慎め。」



この男涼しい表情をしているがどうやらリヴァイ同様機嫌は悪いらしい



リヴァイは言葉を飲み込んだ



「いい加減にしてほしいもんだ」



そうリヴァイにしか聞こえない声で呟いた



この男が少し歩くスピードが上がりリヴァイは黙々とそれに付いて行った



 


 
 

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