鴉のつぶやき
―その日、ふと思ったことを文章にしてみよう―
―そしたら、何かが見えるかもしれない―
◆捨てたつもり
「闇」に堕ちた私は、たくさんのものを捨てた。
必要のない気遣いも、必要のない友情も、必要のない愛情も、必要のない人望も、ようするに必要ない己を。
でもなんだろう、この失望感は?
自分に?否、「闇」に?そんなわけない。
誰かを傷つけないために、誰かを守るために、そして自分を守るために「闇」に堕ちたはずだ、後悔はない。
その代り、私は限られた人間には「光」を与える努力をしてきたつもりだ。
限られた人間に気遣いを、友情を、愛情を、何より笑顔を。
しかし、それもあくまで「つもり」だ。
努力はした、しかしそれが成就されるかはわからない。
つもりつもりつもり、それが積み重なって実現されるものなのだろうか?
もっと「闇」に堕ちれば、それがわかるのだろうか?
2012/05/06(Sun) 06:44
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◆深淵の先
世界は闇から始まり、闇で終わる。
人の心もまた同じ。
心は闇から始まり、光を見出し、そして闇で終わる。
人は闇があるから一筋の光を追い求める、闇の中にいるのが怖いから。
でも、例えば闇の中にいたい人間がいたらどうだろう。
誰とも関わらず、自分だけを守ればいい、そんな人間。
実際、それこそ人間なのではないかと私は思う。
誰かと関わりたいとするのはただの闇からの逃避だ。
ならば、いっそ闇を受け入れればいい、そうすれば、自分が傷つくこともない、他人に闇を与えることもない。
私はいわば闇の化身だ、光を追い求めた結果、人に闇ばかり与える愚か者だ。
ならばいっそ、闇に堕ちよう。
深い、深い、深淵の先まで。
2012/04/27(Fri) 05:32
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◆演じることができない役
演劇。
キャストとスタッフがいて成り立つ劇。
一番難しいのは二人会話劇だという。
一人芝居が一番難しいと思われがちだが、実は一人の方が一人何役も自分で役ができ、いろんな役を使い分け劇を展開することができる。
しかし二人会話劇ではそうわいかない、なぜなら相手がいるから、それも一人。
一人何役も使い分けることがなかなか難しいのである。
昨日、そんな光景を見ていて、私はふと思う。
キャスト、もしくは俳優でもいいだろう。
その人たちはやろうと思えばどんな役でも演じられる、これは日常生活でも同意である。
男でもやろうと思えば母親役や娘役を演じられる。
女でもやろうと思えば父親役や息子役を演じられる。
どんな人間でもやろうと思えばどんな性格の人間を演じられる。
でも、たった一つだけ、演じられない役がある。
それは自分=B
どんな人間でも、自分を演じることはできない。
何故なら、それこそ答えは自分だから。
演じる対象はあくまでも自分から見て他人。
その役のスポットライトを自分に充てることは誰にも、そして自分でもできない。
他人でもなく、自分を演じることなど誰にも不可能なのだ。
何故なら、あなたは本当の自分を知らないから。
2012/04/23(Mon) 06:36
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◆光と闇の天秤
心の中には、一つの天秤がある。
片方には光が、もう片方には闇が絶妙なバランスで吊られている。
このバランスをとれた状態が、ベストな心境だとしよう。
そして今、闇の方に天秤は傾く。
それをもとのバランスに戻すことは難しい。
何故なら、天秤は自然には戻らないからである。
戻す方法は二つ。
増えた闇と同等の光を増やすか、その闇を減らすか。
しかし、そのどちらも簡単なことではない。
光を増やし過ぎると光に傾き、闇を減らし過ぎるとまた光に傾く。
人とは、その際どいバランスの中で生きている。
2012/04/18(Wed) 06:57
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◆背負い込む「道化師」
「何でも一人で背負い込むなよ。」
数年前だったか、私が友人に言われた言葉だ。
そのたびに、私はこう答えるのだ。
「そんなこと、もう慣れっこさ。」と。
私の性格上、親しい人の悩みは聞いてやりたくなって助けたいと願う。
その結果、その悩みをまるで自分のようにして背負い込むのが私にとっての解決方法となっていた。
今まで、何人の悩みを背負い込んできただろうか?
1人?いや10人?いや、きっとまだいる。
でも、私はそれを苦には思わない、何故か。
何故なら、もうそんなことには慣れてしまったから。
人は慣れるといかなる出来事も苦には思わなくなるという。
それと同じように、私はどんなに他人の苦しみを背負おうと構わない、苦しいとは思わない。
偽善かもしれない、綺麗事なのかもしれない、しかし、私はこう思う。
他人の苦しみを背負い込んで、その人か笑ってくれるなら、それこそ私は「道化師」でいられるっと。
だから私は、背負い込むことをやめないだろう。
それが、不器用な私が他人を救える、唯一の方法なら。
―この世界の苦しみが、私に背負わせてくれるなら、私はそれを、受けるのかもしれない―
2012/04/09(Mon) 05:55
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◆考え事
私が深く考え込む場所はいつも風呂場だった。
シャワーを浴びながら私はいつも物思いにふける。
一定の水の音以外何も音がしないことがいい。
何にも邪魔されず、ただ一人で水に打たれながら、私はいつものように考え事をするのだ。
さて、今日は何を考え込もうか・・・。
2012/04/08(Sun) 06:01
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◆黒い刃
ブン、ブン!
黒い木刀が宙を振るう。
昔から自分は何故か武器か何かを握るのが好きだった。
そして、私は今、昔から愛用している黒い木刀を毎日のように素振りをしている。
昔、私の祖父が木刀の素振りをしているのを見て始めた独学の護身術。
それを私はこの十年近く続けている。
その影響か、私の懐にはいつも鋏が入っている、この世の中、何が起こるかわからないからだ。
鋏での護身術も独学でしながら、私は今日も木刀を振る。
思いは、様々。
生き生きとしながら刃を振るったり、何か嫌なことがあったらその八つ当たりのように刃を振るうこともある。
そして今日は、イライラしながら刃を振るっている。
どうも今日は部活で嫌なことがあり、怒り任せに刃を振るっている。
このままではまたストレスがたまるな、何か暖かいものでも飲んで落ち着こう。
2012/04/04(Wed) 18:07
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◆黒髪の道化師
自分は不器用だと思う。
何をやっても上手くいくことは少ない。
今日もそう思い、黒が支配する夜空をリビングから眺めながら、買ってきた2ℓコーラを氷入りグラスに注ぐ。
ああ、この黒いコーラのように、シュワシュワと弾けた人間だったら、人々を笑わせられるのかなと思うと、「道化師」と名乗っている私はなんとも皮肉ではないか。
そもそも何故私は「黒髪の道化師」と名乗っているように『黒』を好むのだろうか。
今私が着ている服だって黒いシャツに黒いジーンズと黒一色だ。
そして今もこの黒い夜空と黒いコーラを楽しむ私はとても居心地が良いと感じている。
どうも『黒』が絡むと私は落ち着いた気分になる。
―『黒』とはどの色にも混ざらない孤高の色だ―
昔、誰かがそんなことを言ってた気がする。
自分は独りで超然としているのだろうか?
・・・いや、もうやめよう、考えるだけ深みにはまるだけだ、私の性分には合わない。
だが、こうも思える。
『黒』だからこそ、誰かと混ざりたいと望むのだろうか?
そう思いながら、私は氷が解けきった黒い液体を自らの喉に流し込んだ。
2012/04/02(Mon) 18:42
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